骨盤
骨盤は、左右の寛骨と仙骨の組み合わせです。
骨盤矯正時はこの仙骨を中心に考えます。
仙骨は骨盤の真ん中の骨で仙腸関節で左右の寛骨とつながり、
下に尾骨
(尾てい骨)がつながり、うえには腰椎(背骨の腰の部分)が乗っています。
寛骨自体も、腸骨・恥骨・座骨の組合わさったものですが
この3つの骨は大人の場合は一体化しているため合わせて寛骨と表現します。
部分的にそれぞれの名前で表現する場合もあります。
 
仙腸関節
仙骨と寛骨の合わせ目を、寛骨の腸骨に相当する部分なので、
仙骨と腸骨の合わせ目という意味で仙腸関節と呼びます。
仙腸関節は、半関節とか不動関節と呼ばれる関節で、普通の関節のような動きやすい関節ではありません。
昔は動かないものとされていましたが、今では歩くときなどにも多少動いていると言われています。
いわゆる、”骨盤のズレ”とは、この仙腸関節を軸に左右の寛骨が違う角度に回った状態を言います。
 
骨盤のズレ
いつも机の片側を中心に仕事をしていたり、
重い鞄を同じ方向に持っていたりする場合。
いつも同じ方向の横座りや頬杖の習慣がある場合。
いつも見る居間のテレビが横あるような場合。
等々、仕事や習慣や環境などで
体を同じ方向にねじっている場合が多い様なとき、
骨盤がずれることがあります。
仙腸関節を軸に前方向に回ったものを前方変位、
後ろ方向に回ったものを後方変位と呼びます。
前方変位 後方変位 ※図は概念図です。実際にはこれほどずれるものではありません
 
ズレの左右差
仙腸関節と股関節の前後関係のため、
寛骨が前方変位(前方向に回る)すると、股関節は下方向に、
後方変位(後方向に回る)すると上方向にずれます。

右側に上体を捻りがちな人に多い現象ですが、
右の寛骨が後方変位、左の寛骨が前方変位したとします
この場合、寝た状態では右足のほうが左足より短くなります。

慢性的な腰のコリがある人の場合2センチから5センチ程度、
左右の脚の長さの差が見られることが多く、
自覚症状が無くとも、特に姿勢に気をつけている方以外の場合、1〜2センチ程度の差は見られる場合が多いようです。
 
骨盤の傾き